水と山があるから。

 

佐久市民になってあっという間に20日。家の中が8割ほど片付いて、1日の流れも出来てきて、ようやく生活が落ち着き、土地にも少し馴染んできた。

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今週になってやっとあたたかくなってきた!あっちにもこっちにもつくし。

佐久は東京から新幹線で1時間ちょっと。新宿と池袋から高速バスも出ていて都内からのアクセスが良いし、生活に不便はあまりなくて(車は必須だけど)、都会では全くないけれど、ものすごい田舎でもないところ。でもその生活には東京とは違う豊かさがあって、それはやっぱり自然のなせる業だなぁと思う。

特にサポートを感じるのは水と山。

私の住む臼田地区の水は佐久穂の大石水源地からきていて、蛇口をひねると消毒臭のないピュアな水が出てくる。飲むとほんのり甘くて、お風呂に入れれば柔らかくて優しくて、髪を洗うとふわふわになる。ペットボトルの水を買ったり、蛇口に浄水器をつけていたことを思うと、毎日「なんて贅沢なんだろう!!!」と興奮する笑。天候等によって消毒液を入れることがあるそうで、そんな日は一発で「うへ、今日の水、まずい」とわかるのだけど、東京ではもっとまずい水でも平気で過ごしてた。人って気持ちの良いものにはすぐ慣れる。

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佐久穂町 元気が出る公園(通称げんでる)の芝生の広場から

佐久は高い建物がなくて住宅が密集していないので、どこからでも山が見える。我が家から北(佐久平、軽井沢方面)に向かうと浅間山、南(佐久穂、八ヶ岳)に向かうとアルプスが見えるので、運転中も山を見れば大体の方角の検討がつくのは、土地勘が全くなくて、ナビをたよりに日々ドキドキしている私にはとてもありがたい。友人にこの話をしたら「山を見て方角を確認って、昔の人が星を見て旅していたみたいだね!」と言われたけれど、確かにそんな感じかも。

雄大な山々に囲まれていると、まるで山が人の日々の営みを見守ってくれているようで大きな安心感があって、山小屋のタケさんが「小さいころから山に囲まれて過ごしてきたから、山が見えないところは不安になる」と言っていたのが少しわかる気がする。朝子どもを送りながら浅間山に「おはよう」とあいさつをして、夕方迎えに行きながらアルプスに「今日もありがとう」を言うと、色んなことがあっても自分の中がすーっと広くなって整う気がする。

ちなみに高い建物が無いってことは空が広いっていうことでもあって、山と空ののびやかな開放感が日常にあると、それだけで内側がゆったりしやすいのか、佐久の人たちはみんなとても親切でおおらか。

自然が破壊されて、工場や住居が密集して排水が出て川が汚れて、けれどもう自然の循環の中では簡単にきれいにはならないから水に消毒を入れ、それを浄化するために浄水機をつける(遠方の水を採水してペットボトルにつめて運ぶ)ってなんか変な感じがするけどそんなもんなのか?ってぼんやり思っていたのが、そうではない生活もあることを知ってしまうと、違和感しかない。だからといって今すぐその流れを180度変えられるわけではもちろんないから、まずは自分の身の回りのこと、手の届く範囲のことをしっかり頭で考えることなんだと思う。

というわけで、次回は気づきが多かった佐久市のごみの分別の話。